生活に取り入れるニヤマ

コロナウィルスの影響でさまざまな規制が続き、先が見えず疲れも出てきますね。このような状況で不安になったり、イライラすることは自然なことです。今日は、ヨガの考え方「ニヤマ」を紹介します。ヨガ哲学というと難しいイメージですが、日常生活に簡単に取り入れられ、前向きで安定した気持ちを保つことができます。

ニヤマとは?

ヨガというと、アーサナ(ボーズ)だけだと思われがちですが、「ニヤマ」は、「シャウチャ」、「サントーシャ」、「タパス」、「スヴァディアーヤ」、「イーシュヴァラ・プラニダーナ」の5つの原理からなる、健康な身体と心を維持するヨガのルールです。

ニヤマを生活に取り入れる

シャウチャ:浄化
お風呂に入ると、身体だけでなく気持ちもリラックスして、リフレッシュします。また、ヨガなどアーサナを通して身体(筋肉や骨、臓器)を整えながら浄化させます。また、メディテーションを通して、ストレスや怒り、興奮や不安を感じる心をクレンズします。心に効く呼吸とアーサナを試してみましょう。

サントーシャ:知足
良いことがあると、さらに欲が出てしまいますが、現在の状態に満足することです。満足感がない状態では、集中することができません。健康な身体、友人や家族の支え、ご自身の現在の状態に感謝し、今を大切にしましょう。

タパス:努力
目標に向かって努力します。目標としていること、また挑戦してみたいことは何ですか。小さなことから始めてみましょう。日記をつけて進歩を記録することも効果的です。

スヴァディアーヤ:学び続ける
クラスや講義を受けるだけでなく、他人と学びを共有し、試行錯誤を楽しみながら積極的に学び続けることです。今、どのようなことを学んでいますか。語学やスポーツ、料理、文化などご自身の興味を大切に楽しく学び続けましょう。

イーシュヴァラ・プラニダーナ:献身
困難な状況におかれても力やプライドに頼らず、信念を保つことです。心がぶれたとき、ご自身の信念を思い出しましょう。言動が信念にもとづいたものであるか、行動を起こす前に深呼吸して、自身に確認しましょう。

ニヤマを日常生活に取り入れることで、ご自身の身体と心に少しでも前向きな変化がありますように…

ポーズを深める重要な体の部位

手首を痛めないヨガの練習法とは?

ヴィンヤサのフローでのダウンワード・ドッグ(下向きの犬のポーズ)や車輪のポーズ。身体の全体を伸ばすチャンスで、いまいちポーズが身体に効いていなかったり、車輪のポーズでは少しすら身体を支えれない。という経験はありませんか。

今週のレッスンを含め、以前から手首ついて多く質問をいただいていました。手首は、最も痛めやすい部分です。逆に、手をしっかり使えると、ポーズをより深めることができます。今日は、ヨガの準備体操として、簡単な手首のストレッチをご紹介します。

step 1 山のポーズで立つ。
step 2 手の平を広げた状態で胸の前で合わせる。徐々に肘を上げていき、手のひらにしっかりと力が入っていくのを確かめる。手のひら、指の関節、指先まで密着させる。
step 3 手の平を広げた状態で両腕を伸ばし、目の高さまで上げる。手の平は床に向けた状態。ゆっくりと手首から曲げる(「おいでおいで」を手首でする感じ)
step 4 手のひらを返して、(天井を向ける)、ゆっくりと手首から曲げる(step 3の逆)
step 5 テニスボールを片手で握るように、ゆっくりと手のひらを閉じていく。ゆっくりと大きく広げる。
両手首をゆっくり回して、休憩。これを4~5回おこないましょう。
※1つ1つの動作をゆっくり行ってください(呼吸を忘れずに)手首を痛めている方は、決して無理なさらないでくださいね。

実は、私もヨガを始めた頃、手首を痛めた経験があります。プランクからチャトランガ、アッパードッグ、ダウンワードドッグのフローの練習中でした。また、手首に体重がかかりすぎるのは、コアの筋力が不足しているからです。コアが弱いと、体を支える肩などもぐらつき、それが手に負担となるのです。手首のストレッチと同様、コアの強化も意識的におこないましょうね。

いつものレッスンで、ヴィンヤサの前にこの部分をゆっくり練習するのは、正しいポーズ(手を置く場所、力を意識する場所など)を学び、気持ちよくヴィンヤサに入っていただきたいからです。次回のレッスンでこの部分を、いつもより少し意識していただき、手に負担がかかりすぎていないかを観察してみましょう!