予防としてのヨガ

ヨガが健康に効果的ということは、すでに耳にされているでしょう。先週末、Blue Cross Blue Shield of Massachusetts (青いマークが目印の健康保険)が開催するヨガクラスに行く機会がありました。

保険というと、病院にかかるときのためのものというイメージが強いですが、Blue Crossなどの保険団体は、近年、ヨガをはじめとする予防としてのアクティビティを積極的に進めています。加入の種類にもよりますが、ジムのメンバーシップも援助しています。これはとてもクリエイティブなアイディアであると同時に、理にかないますよね。(保険会社も、加入者の保険費を抑えるのに必死のようです。)

参加したヨガには、30代から60代後半の方と、様々な年齢の方がいらっしゃっていました。参加された60代の方にお話を聞いてみると、ここ数年、首の痛みに悩んでいて、医者に進められてヨガを続けているということでした。痛みが軽くなっている感じがするので、週に2回通うようにしているとおっしゃっていました。

私の体験からですが、ヨガを「予防」の観点から考えてみると、風邪をひきにくくなったことは1つのメリットだと実感しています。ヨガをすると、体の細かいところに意識がいき、自分自身の体についてより理解をふかめることができます。体のちょっとした変化、例えば肩こりや体のむくみ、頭痛、腰痛や疲れ、浅い呼吸などに気づきやすくなり、無理なく体が必要としているアジャストメントを少し加えてあげている気がします。これが免疫力回復にも効果的と言われています。もちろん、十分な睡眠と栄養のとれた食事にかなうものはありませんね。

「予防」としての運動は、非常にポジティブな体へのケアだということを学びました。みなさんの、予防としての体ケアはどのようなものでしょうか。

季節と気分の関係ーヨガの効用

楽しい夏が終わり、ボストンはひと雨ごとに寒さを感じる今日この頃です。先日、Boston Commonを散歩していると、木の葉が赤や黄色に色づいていました。夕方のお散歩はもう肌寒いですね。皆さん、気温の変化が激しいこの季節、風邪にはお気をつけてくださいね。

この季節の変わり目、実は体調だけでなく、心の変化にも気をつけたいものです。ある調査によると、8月~10月には気分が落ちたり、不安や疲れを感じやすくなったと報告されています。対して春から夏にかけてはこのような症状が著しく低下したということです。(出典:Lawrence A. Palinkas. January, 2000. Stages of Change in Mood and Behavior During a Winter in Antarctica )

季節の変化はどうすることもできませんが、ヨガをする私たちには少し救われる調査もあるのです。Mary Ann Liebert, Incの共同調査では、ヨガはウォーキングをはじめとする運動よりも、気分や不安感のコントロールに大変効果的だと発表されています。これは、神経の働きをコントロールするGABAという脳内の化学物質の量に関わりがあり、ヨガはこのGABAを増やすということです。(出典:Mary Ann Liebert, Inc. November 11, 2010. Yoga’s ability to improve mood and lessen anxiety is linked to increased levels of a critical brain chemical.)

自分自身の経験からも、ヨガは感情をコントロールし、マインドフルネスを高めるのに役立つということを実感しています。不眠や過剰な食欲にも効くようです。「心身のメンテナンス」をヨガで始めてみませんか。