心に効く呼吸と姿勢

ヨガの効果は、ヨガをしている時だけでなく、普段の生活にも役立ちます。心が不安定な状態にあるときどうしていますか。最近はコロナウィルスの拡大で、社会全体が緊張し、私たちも何となく不安に感じますね。この記事が少しでも皆さんのお役にたてればと思います。

心を乱すトリガーは何か

ヨガの後、身体がすっきりし、心もリフレッシュして前向きな気持ちになりますね。そのポジティブさをどれだけ維持できているかを振り返ってみましょう。ヨガレッスンの帰り道、交通渋滞に合う、友人からのメールで約束していたランチがキャンセルになるなど、思い通りでないことが起こった時、落胆したり、イライラしたりするかもしれません。いつでもポジティブでいるのは不可能です。しかしどのような出来事がトリガーになり、その時心がどう反応し、結果どんな行動をとる、または決断をするのかを知ることは心を安定させる大切なプロセスです。

トリガーを見つけられたら、その時の呼吸を観察しましょう。心に余裕がなかったり、不快なことを経験していると、呼吸が浅くなり、首が縮まり身体も丸まってしまいがちです。背骨を長く、胸を高く保ち、深い呼吸をしてみましょう。ちょっとしたことですが、姿勢と呼吸を正すと健康な心の状態を維持しやすくなります。

心の安定を取り戻す効果的なつのアーサナ

1. ターダーサナ(山のポーズ)

両足をそろえ、膝を上げた状態で立ちます。両足に均等に体重をかけます。ゆっくりと深く鼻呼吸し、ゆらゆらせずに身体のバランスが取れ、心が落ち着くまで静かに続けましょう。

2. ダウンドッグ(下向きの犬のポーズ)

つま先を立ててお尻を高く上げ、背骨を長く保ちましょう。手の平でしっかりとマットを押し、手と足に均等に重心をかけます。両膝をしっかりと伸ばします。身体をリフレッシュさせてくれるポーズです。

3. ウッターナアーサナ(前屈)

前屈は、脳や心を休めます。足は少し(腰幅より少し狭く)開き、股関節から前屈します。重心はつま先の方に。かかとにおくと、ハムストリングを伸ばしすぎてしまいます。頭、肩、首の力を抜きましょう。

4. トリコーナーサナ(三角のポーズ)

両足を開いてしっかりと立ち、両手を肩の高さに保ち手先まで力強く伸ばしましょう。片足を90度に(前足となる)、後ろ足はつま先を少し内側にいれます。吐きながら前の手を遠くに伸ばし、上体を前足へ傾けていきます。前の手はすね・足首のあたりにおき、後ろの手を空に伸ばします。胸を大きく空に広げ、背骨を頭の方向に長く保ちましょう。全身の広がりを感じることができます。



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Sirsasanaの効果とやり方

ヨガのアーサナで、王様のポーズと言われているシールシャーサ(ヘッドスタンディング)。腕で頭を支え、逆立ちするポーズは、はじめは圧倒されますが、やり方をおさえるとそう難しくなく、健康への効果が大いに期待できます。先月のクラスから、皆さんにこのポーズに挑戦してもらっています。「最初は怖いけど、意外と大丈夫」、「頭がすっきりした」というお声が聞けました。今日は、ポーズの復習もかねて、はじめのシールシャーサをステップごとに紹介します。

Sirsasana 健康への効果

感情や行動をコントロールし、感覚を司る、最も大切な部位である脳。シールシャーサを普段のヨガに取り入れることで、脳細胞へ健康な血流が送られる。その結果、脳を若く保ち、思考力が高まり、考えが明確になる。睡眠障害や記憶障害を持つ患者が正しいアーサナを規則的に取り入れたことで、エネルギーが高まり、効果が見られた。また、肺を強くし、風邪や咳、扁桃炎、どうきなどを緩和する。(引用:B.K.S. Iyengar, Light on Yoga, p.189-190より)


何という万能薬!これは、症状の改善にも、健康維持にも試したいですね。

シールシャーサ step by step

  • 初めての方は、壁を前に練習しましょう。首に負担のかかるアーサナなので、首が弱い方は、避けましょう。
    三つ折りにしたマットもしくはブランケットを用意し、手を組む。この時、ぎゅっと組まず、両方の親指の爪が重なる程度に組む
  • 腕は肩幅くらいに保ち、小指から肘のライン(前腕)がマットと垂直になるようにする。肘が開きすぎないように注意する
  • 頭の頂点をマットに置く。この時、前腕
  • でしっかりとマットを押す。腕が安定し、首を長く保つことができます
  • ダウンワードドッグ(下向きの犬のポーズ)のように、お尻を高く。つま先立って、お尻をさらに高く、頭の方に歩く。つま先が地面から離れるくらいまで前に進む。この時、お尻の高さはキープしておく。
  • 片足を床から離し、高く上げたら、逆の足をゆっくり離す。ここは勢いをつけないことに注意する。片足で上がれるようになったら、両足を揃えてあがれるように練習しましょう。この時、両足は伸ばしたまま、ここでは腹筋を使います。(下のビデオでは、片足バージョンです)
  • 両足を上げることができたら、上腕をマットに押し付け、骨盤を床からもっと遠くに離してみる。足の指先を高く伸ばす。

  • シールシャーサのビデオはこちらからご覧ください


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    メディテーション(瞑想)から学ぶ「変化」への対処法

    明けましておめでとうございます。

    新年を迎えいかがお過ごしでしょうか。気持ちを一新して何かを始めるのに、いい時期ですね。変化の多い時期でもあります。皆さんは、「変化」をどのように感じますか。気持ちが興奮する反面、予測できなかったり、知らないことに緊張や不安を感じるのは、とても自然なことです。今日は、ヨガの師匠パタンジャー二の教えから、変化への対処法と、それをポジティブに乗り越える簡単なメディテーション(瞑想)を紹介します。

    “今感じている痛みは避けることができないけれど、これからやってくるかもしれない痛みは回避することができる”
    II.16 Light on the Yoga Sutras of Patanjaliより

    アイアンガーヨガの巨匠B.K.S Iyengarは、ヨガは、「痛みを予防し、痛みから守る健康な体や心をつくる」。「そのような強い心で、将来の変化と向き合える」と私たちに教えてくれます。

    メディテーションは、近年、企業や医療現場でも多く取り入れられています。脳をリフレッシュさせることで、今よりもっと前向きでいられたり、目指す目標が明確になり生産的に活動できたりします。また、「変化」と向き合う過程で、気持ちが高まったり、イライラをを感じ、心が沈むときは、メディテーションで気持ちを落ち着かせましょう。

    メディテーション(準備)

  • できるだけ静かな、スペースのある場所で心地よい体勢で座ります。落ち着かなければ、静かな音楽をかけてもよいでしょう

  • 姿勢を正し、軽く目を閉じる。鼻でゆっくりと呼吸する。なにも考えず、呼吸に集中しましょう。気が散っても、その状態を受け入れます

  • 5分ほど呼吸を続け、呼吸が深まってくるのを確認しましょう。呼吸が浅ければ、もっとゆっくりと丁寧に呼吸してみましょう。心はどのようなことを感じていますか…
    深まってきたら、もう5分続けます。

    心の記録(メディテーション・ジャーナル)

    メディテーションの後、気持ちを記録することは大変効果的です。心がすっきりすることで、ポジティブな気持ちを感じることができたらそれを書き留めましょう。ご自身のジャーナルですから、何を書いてもいいのです。さっきまで感じていた、マイナスの感情を違うように捉えれることができるかもしれません。また、以下のようなことを記録するのもよいでしょう。

  • 今、ご自身が感謝していること
  • 心配事や、マイナスな気持ち(イライラ、悲しい気持ち)
  • この時、できればそれを自分を外から見ていることにして、描写します。そうすることで感情的になるのではなく、感情をラベリングすることで、客観的に自身をみることができます。
  • 最後に、ご自身が今、楽しみにしていること、これからやってみようと思うことなどを自由に書いてみましょう
  • 個人、グループで行うメディテーションの効果

    私もよくこのメディテーション・ジャーナルをつけていますが、記録は自分の気持ちの目安にもなります。例えば、最近少し気分が上がらないなと感じたら、過去に感謝していることを振り返って、「人とのコミュニケーションが最近足りてなかった」とか、「やれていないことにこだわり過ぎていた」など気づくことができ、よくわからないモヤモヤが少なくなるでしょう。グループで実践した時には、メディテーションの後の会話で、相手にいつもよりも思いやりの言葉をかけれたり、より建設的な話ができたりしました。

    メディテーションは、ヨガの呼吸や動きとともに行うと、身体がよりリラックスし、効果が感じられます。ぜひお気軽にレッスンに参加していただき、メディテーションの効果を感じてくださると嬉しいです!

    気づくプラクティス

    ヨガのレッスンに慣れてくると、普段の練習が少し退屈に思う瞬間もあるでしょう。今日は練習したくないなと思うことだってありますね。私もまれにですが、そう感じる時があります。
    今日は、そんなマンネリのヨガから抜け出し、かつマインドフルな気持ちになれる練習のヒントをお届けしたいと思います。

    私も週に1度、アイアンガーヨガのレッスンに通っています。先日の練習は、thanksgivingの前夜、レッスンに来た人は5人でした。(私も一瞬行こうか迷いました…)広い教室で、いつもよりも静かだったこともあり、心も身体もかなり集中し、リラックスできた2時間でした。

    最近、スムーズにできるようになったハンドスタンドでは、右足から上げようとするととても大変で、これは利き足ではないからなのか、それとも体のどこかがアンバランスなせいなのか、ただ単純に恐いのかと考え、その気づきがとても新鮮でした。できない、やりにくいアーサナに出会ったとき、心や身体はどのように反応しますか。次回の練習で、少し観察してみるといいかもしれません。

    気づくプラクティスは、普段できるポーズでも体感することができます。例えば、ウッティタ・パースヴァコナーサナ(前足を90度に曲げ、腕を耳の上で伸ばすポーズ)は、普段よく練習するスタンディングのアーサナですが、ブロックに手を置いて、手を安定させることで体の他の部位に気づきを向けることができます。このように、ちょっとしたアジャストメントが気持ちよさを高め、さらにリラックスしてアーサナをとることができます。

    Yoga Senseiのレッスンでも、あるポーズで力を入れる位置、呼吸の仕方など、レッスンの合間によく質問をしてくださり、とても嬉しく思います。身体、そして心への気づきをもっと感じれるプラクティスにしていきたいですね。練習にマンネリを感じるときは、気づくプラクティスを実践してみてください。

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    アーサナとその効果、バックベンドから

    半年ほど前に、ヨガをもっと楽しむための日常の練習のヒントを書きました。

    Yoga Sensei Bostonのレッスンでは、アイアンガーヨガをベースとし、スタンディングやフォワードベンドなど、毎週テーマを決めて身体の異なる場所にフォーカスをあてることができるような練習を行っています。

    先週はバックベンド。ゴムカーサナ(牛の顔のポーズ)で肩を開いた後、最初のピークポーズをダヌラーサナ(弓のポーズ)、そして最終的にはウールドゥワ・ダヌラアーサナ(車輪のポーズ)に挑戦しました。車輪のポーズは難易度の高いポーズの一つですが、今回のレッスンでは椅子を使用し、2段階に分けて練習しました。椅子を使うことで、背中のどの部分を使うかを体験していただきました。「難しい」という声も耳にしましたが、初めてこのポーズができた方もいらっしゃいました。

    アーサナをマスターするには、何時間、何か月、時には何年もかかると言われています。もちろん私自身もマスターしていないアーサナはたくさんありますが、時間をかけると同じアーサナでもコツが分かり、気持ちよく、身体に効くポーズができるようになりました。先日のレッスンの最後にもお話しましたが、できないポーズがあっても、落胆することはありません。それよりも、前回はここまでだったアーサナが、今回はここができるようになったという少しの違いを感じることができたならば、それはとても大きな進歩です。どのようなアーサナでも、最初は努力を伴います。でも続けていき、コツをつかみだすと、あるアーサナが努力なしにできるようになります。そうすると、脳や身体、そして身体の内側(臓器)までもリラックスさせることができると言われています。

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    脳を休める

    ヨガで身体をリフレッシュしたいという思いでレッスンに通ってくださっている方から、レッスン後にはリフレッシュできたという声を聞けて、とても嬉しく思います。続けていくうちに、それが快感となりますね。ある時、身体はリフレッシュできていても、なんか疲れているとか、モヤモヤしたり、イライラすると感じることはありませんか。それは、脳を休めるサインなのかもしれません。

    私たちは、意図的であっても、そうでなくても常に考えています。身体に休憩、睡眠が必要なように、脳も休憩が必要です。寝落ちする瞬間のあの気持ちよさは、脳が無意識(unconscious)の状態で、休まっているからですが、意識(counscious)した状態で、脳を休めることは、ヨガでできるのです。

    ヨガの教えによると、意識とは、思考(mind)だけと思われがちですが、知性(intelligence)やエゴが合わせたもので成り立っているのだとか。ヨガを続けることはこの「意識」を自分自身の身体と切り離す作用があると言われています。ヨガを深いレベルでできるようになると、ポーズだけでなく、内面にもフォーカスできます。すると脳が休まり、心も安定します。少し、心が疲れたり、不安定になっていることを気づいたときは、ぜひヨガの練習でもご自身の意識にフォーカスしてみてください。

    脳のリラックスに効果的なフローとして、ダウンワードドッグ(下向きの犬のポーズ)からフラットバックのフローをゆっくり繰り返す(呼気、吸気それぞれ5回)とよいでしょう。さらに脳をリラックスさせるポーズは、ヘッドスタンディングです。木曜日の夜のクラスでは、このようにヘッドスタンディングなど少し難しいとされるポーズも含みながら、脳のリラックスにフォーカスを当てたレッスンを行っています。その日の睡眠、翌日の体調やパフォーマンスに違いを感じれるかと思います。ぜひ、レッスンにお越しください。

    出典: Light on the Yoga Sutras of Patanjali – B.K.S Iyengar

    Iyengar yogaの魅力

    ニューイングランドが最も美しい季節、秋がやってきました。美味しい食べ物と過ごしやすい気候で気分も上がりますね。また、「読書の秋」「スポーツの秋」など言われるように、何か新しいことに挑戦するのにとってもいい時期です。

    今日は、Iyengar yoga(アイアンガーヨガ)の魅力について紹介したいと思います。ヨガには色々な種類があります。pranayama(呼吸)を基本のアーサナ(ポーズ)に同化させ、優しくゆっくりと動くHatha yoga(ハタヨガ)、エネルギーを身体全体に流し、心身の不調を整えます。Vinyasa yoga(ヴィンヤサヨガ)はリズミカルなフローで身体を強化し、同時に柔軟性を鍛えることができる有酸素運動です。

    Iyengar yogaはHatha yogaから発展したヨガで、さらに身体のアライメントに重点をおきます。アイアンガーヨガは、ヴィンヤサヨガなどと比べて、1つ1つのアーサナをとる時間が長く、ブロックやロープ、ブランケットなどを使用して、細かいアラインメント調整を通してアーサナを完成させます。そのため、呼吸にもより集中でき、どのように身体が動いているのか、自分の身体の弱点はどこかなど身体に気づきを与えてくれます。身体への正しいアライメントが学べるので、その効果が日常生活にも表れ、身体の不調だけでなく、歪みなども矯正され、きれいな姿勢を保つことができます。アイアンガーヨガをされている方は、高齢の方でもやはり姿勢がかなり綺麗という印象を受けます。いくつになっても身体の不調を最小限に、強い足腰で、きれいな姿勢を保ちたいという方には、Iyengar yogaをおすすめします!

    この秋、一緒にIyengar yogaで、身体への変化を楽しみませんか。

    プロップスは煉瓦を使って、お気に入りのArdha Chandrasana(ハーフムーンのポーズ)足の強さに自信がなくてもとれるアーサナ。お腹の不調にも効果的です!ー Red Rockにて

    ポーズを深める重要な体の部位

    手首を痛めないヨガの練習法とは?

    ヴィンヤサのフローでのダウンワード・ドッグ(下向きの犬のポーズ)や車輪のポーズ。身体の全体を伸ばすチャンスで、いまいちポーズが身体に効いていなかったり、車輪のポーズでは少しすら身体を支えれない。という経験はありませんか。

    今週のレッスンを含め、以前から手首ついて多く質問をいただいていました。手首は、最も痛めやすい部分です。逆に、手をしっかり使えると、ポーズをより深めることができます。今日は、ヨガの準備体操として、簡単な手首のストレッチをご紹介します。

    step 1 山のポーズで立つ。
    step 2 手の平を広げた状態で胸の前で合わせる。徐々に肘を上げていき、手のひらにしっかりと力が入っていくのを確かめる。手のひら、指の関節、指先まで密着させる。
    step 3 手の平を広げた状態で両腕を伸ばし、目の高さまで上げる。手の平は床に向けた状態。ゆっくりと手首から曲げる(「おいでおいで」を手首でする感じ)
    step 4 手のひらを返して、(天井を向ける)、ゆっくりと手首から曲げる(step 3の逆)
    step 5 テニスボールを片手で握るように、ゆっくりと手のひらを閉じていく。ゆっくりと大きく広げる。
    両手首をゆっくり回して、休憩。これを4~5回おこないましょう。
    ※1つ1つの動作をゆっくり行ってください(呼吸を忘れずに)手首を痛めている方は、決して無理なさらないでくださいね。

    実は、私もヨガを始めた頃、手首を痛めた経験があります。プランクからチャトランガ、アッパードッグ、ダウンワードドッグのフローの練習中でした。また、手首に体重がかかりすぎるのは、コアの筋力が不足しているからです。コアが弱いと、体を支える肩などもぐらつき、それが手に負担となるのです。手首のストレッチと同様、コアの強化も意識的におこないましょうね。

    いつものレッスンで、ヴィンヤサの前にこの部分をゆっくり練習するのは、正しいポーズ(手を置く場所、力を意識する場所など)を学び、気持ちよくヴィンヤサに入っていただきたいからです。次回のレッスンでこの部分を、いつもより少し意識していただき、手に負担がかかりすぎていないかを観察してみましょう!

    涼しいエネルギー「月礼拝」

    6月最後の1週間が終わろうとして、夏もいよいよ本番。ボストンは日本の夏よりだいぶ過ごしやすいとはいえ、湿度の高い日が続きますね。湿気が高いと、なんとなく身体がだるく、疲れやすく感じませんか。今日は、暑い夏でも気軽にできる、「月礼拝」を紹介します。

    ヨガを続けていらっしゃる方は、「太陽礼拝」(sun salutation)はご存知でしょう。チャトランガから、アッパードッグ、ダウンワードドッグ、英雄のポーズとアップダウンの多い太陽礼拝のフローは身体を強くしてくれます。
    身体が本調子ではない時、それでもゆっくりとやさしく身体を動かしたいときは、「月礼拝」(moon salutation)がおすすめです。月礼拝も太陽礼拝と同様、フォワード・フォルドやコブラのポーズ、トリコナアーサナなどがありますが、太陽礼拝と比べ、アップダウンよりも左右への動き、また身体を伸ばすアーサナが多いのが特徴です。フローの間にチャイルドボーズでゆっくり休んだりもします。

    昨日のレッスンでは、月礼拝のフローでヨガを行いました。参加してくださったみなさんは「リラックスできた」、「身体がより伸びた感じ」とおっしゃっていました。名前が指すように夕方以降のヨガは、月礼拝のフローがおすすめです。身体と心に高いリラックス効果があり、涼しいエネルギーをあたえてくれます。この夏、ぜひ取り入れてみてはいかがでしょうか。一段と夏を楽しめるでしょう。Yoga Sensei Bostonの月ヨガレッスンにもぜひお越しくださいね。

    ヨガをもっと楽しむために

    今日は、皆さまにもっとヨガを楽しんでいただきたく、私が日頃ヨガの練習を通して感じていることをシェアしたいと思います。

    規則的にヨガを練習していると、できないアーサナができるようになったり、フローが少しスムーズになったことを感じることができるかもしれません。私の最近の練習では、足首がさらに柔軟になったことで、フローがさらにスムーズになったことを感じることができました。このようなちょっとした変化が、皆さまもヨガを練習される中であるかと思いますが、そのできるようになったことにもっとフォーカスをおいてみましょう。例えば、胸がさらに開けるようになったこと、呼吸が気持ちよくできるようになったこと、チャレンジングポーズが1秒でも長く、また1cm遠くに指先が届き、アーサナの深まりを感じれるようになったことなど、この小さな観察の積み重ねが、ヨガを楽しく、長く、そして効果的に続けることだと思います。レッスンでも、ちょっとした達成感が味わえたら、ぜひ教えてくださいね!

    また逆に、できないアーサナがあると思います。そのようなアーサナにどのような意識をもっていますか。「難しい」、「苦手」、「怖い」などでしょうか。もちろん、身体を痛めないように注意が必要だったり、腕の力や、柔軟性がやや必要なアーサナもありますが、そのアーサナに挑戦することに対して、マイナスイメージをもっている方は、そのイメージを取り除くと、少し進歩が感じれるかもしれません。挑戦して、ちょっとしたプラスの変化を感じれるように意識をもっていきましょう。

    脳とメンタルに関連したお話ですが、実はこの「潜在意識 (subconscious mind)」は、日常生活の意思と行動の決定に大きな影響をもたらします。なんだか、大きなことのように聞こえますが、「何を食べる」、「誰と会う」などの小さな選択を行う際にも、当てはまります。脳には、意識(理性に左右されるもの)と潜在意識(感情に左右されるもの)とあり、行動の結果は潜在意識が鍵を握っているのです。「前向きなメンタルは思考を変え、その思考は行動を変える」とよく言われますが、できるだけ前向きな気持ちをもっていたいですね。そして、ヨガや瞑想は、身体だけでなく、心にもよい効果があります。ぜひ、楽しみながら続けていきましょう。