リストラティブヨガのすすめ

ヨガをはじめてされる方や始めたばかりの方の中には、体の柔軟性などを気になさる方もいらっしゃるようです。

ヨガが手軽になることに嬉しさを感じる一方で、パワーヨガやきれいなポーズをしたイメージが広まるあまり、「こうでないとヨガはできない」、「ヨガには不利…」と思われるのは少し残念な気がします。

リストラティブヨガを聞いたことはありますか。Yoga Senseiのクラスにいらっしゃる生徒様も、ブロックを使う、最近のヨガと理解してくださっているようです。

なぜブロックやピローを使うのでしょう。それは、体をアジャストして無理のないポーズを気持ちよくとるようにするためです。例えば、体の左右差を補うためにブロックを使って、よりポーズの効果を高めることができます。ポーズが体に効き、心もさらにリラックスすることができます。

また体と心のリラックスを重視するリストラティブヨガは、普通のヨガよりも1つ1つのポーズを時間をかけて行います。ぜひ、お気に入りのリストラティブヨガのポーズを見つけて、お家でのお風呂上がりや就寝前などに試してみてください。

以下におすすめのポーズを紹介します。

レッスンではブロックを用いますが、お家などでは枕やクッションでも十分行えます。胸が広がり、深い呼吸ができます。

足を逆転させるポーズは、日常でなかなかありませんよね。これなら無理なく行えます。血行を促進し、体全体のリラックス効果が期待できます。

予防としてのヨガ

ヨガが健康に効果的ということは、すでに耳にされているでしょう。先週末、Blue Cross Blue Shield of Massachusetts (青いマークが目印の健康保険)が開催するヨガクラスに行く機会がありました。

保険というと、病院にかかるときのためのものというイメージが強いですが、Blue Crossなどの保険団体は、近年、ヨガをはじめとする予防としてのアクティビティを積極的に進めています。加入の種類にもよりますが、ジムのメンバーシップも援助しています。これはとてもクリエイティブなアイディアであると同時に、理にかないますよね。(保険会社も、加入者の保険費を抑えるのに必死のようです。)

参加したヨガには、30代から60代後半の方と、様々な年齢の方がいらっしゃっていました。参加された60代の方にお話を聞いてみると、ここ数年、首の痛みに悩んでいて、医者に進められてヨガを続けているということでした。痛みが軽くなっている感じがするので、週に2回通うようにしているとおっしゃっていました。

私の体験からですが、ヨガを「予防」の観点から考えてみると、風邪をひきにくくなったことは1つのメリットだと実感しています。ヨガをすると、体の細かいところに意識がいき、自分自身の体についてより理解をふかめることができます。体のちょっとした変化、例えば肩こりや体のむくみ、頭痛、腰痛や疲れ、浅い呼吸などに気づきやすくなり、無理なく体が必要としているアジャストメントを少し加えてあげている気がします。これが免疫力回復にも効果的と言われています。もちろん、十分な睡眠と栄養のとれた食事にかなうものはありませんね。

「予防」としての運動は、非常にポジティブな体へのケアだということを学びました。みなさんの、予防としての体ケアはどのようなものでしょうか。

季節と気分の関係ーヨガの効用

楽しい夏が終わり、ボストンはひと雨ごとに寒さを感じる今日この頃です。先日、Boston Commonを散歩していると、木の葉が赤や黄色に色づいていました。夕方のお散歩はもう肌寒いですね。皆さん、気温の変化が激しいこの季節、風邪にはお気をつけてくださいね。

この季節の変わり目、実は体調だけでなく、心の変化にも気をつけたいものです。ある調査によると、8月~10月には気分が落ちたり、不安や疲れを感じやすくなったと報告されています。対して春から夏にかけてはこのような症状が著しく低下したということです。(出典:Lawrence A. Palinkas. January, 2000. Stages of Change in Mood and Behavior During a Winter in Antarctica )

季節の変化はどうすることもできませんが、ヨガをする私たちには少し救われる調査もあるのです。Mary Ann Liebert, Incの共同調査では、ヨガはウォーキングをはじめとする運動よりも、気分や不安感のコントロールに大変効果的だと発表されています。これは、神経の働きをコントロールするGABAという脳内の化学物質の量に関わりがあり、ヨガはこのGABAを増やすということです。(出典:Mary Ann Liebert, Inc. November 11, 2010. Yoga’s ability to improve mood and lessen anxiety is linked to increased levels of a critical brain chemical.)

自分自身の経験からも、ヨガは感情をコントロールし、マインドフルネスを高めるのに役立つということを実感しています。不眠や過剰な食欲にも効くようです。「心身のメンテナンス」をヨガで始めてみませんか。

 

 

日本へ帰国

半年以上前からとても楽しみにしていたことがありましたーそれは日本への帰国。ヨガのクラスは1か月ほどお休みさせていただきましたが、大好きな家族や友達と1年ぶりに再会し、笑いあり涙あり、たくさんのエネルギーをもらいました。

今回は、弟の住む広島に羽をのばし、世界遺産でもある宮島へ。夏の青い空、海と宮島のシンボル、オレンジの鳥居のコントラストは絶景でした。お参りの後は、神殿の裏にある山をひと登り。(急な坂やゴロゴロとした石も多く、結構大変です…)この頂上、行ったことのある方いらっしゃるでしょうか。登る甲斐、大いにあります!これがまた、素晴らしい景色なのです。牡蛎の養殖などが遠くに見えました。

夕方近くに神殿に戻ると、水がもうそこまで来ていました。自然との調和がさらに神秘的でした。

一度訪れたことがある場所も、また行くと違う発見があって、それが忘れられない思い出になったりしますよね。「やっぱり旅っていいな」と感じるひと時でした。

皆さんの心に残る場所はどこですかー

 

ヨガのはじめは

アウトフィットに着替えて、水分もたっぷりとって、マットに座る。
さて、まず何をしましょう…

体のほぐし。

体をほぐすことで、体の緊張をとり、1つ1つのポーズを体により効かせる。また心の緊張を和らげ、自分の体と心に対してawareness(気づき)を高める。体のある部分に違和感があれば、そこに注意を払い、体を痛めずにポーズがとれる。
少し時間を要するけれど、やってよかったと必ず思える。体への変化が実感できます。

大切な体のほぐし。お家でヨガをする場合も、ぜひおこなってみてくださいね。ヨガをする時間がなくてもリラックスしたいときや集中力が切れたとき、お風呂上りなどに体を整えてみましょう。

<足のマッサージ>
1.足の指1本1本を丁寧に動かす
2.足の裏をげんこつで叩く(かかとも忘れずに)
3.アキレス腱からふくらはぎ、膝の裏、太ももを両手でマッサージ
4.股関節は、片方の曲げた膝を抱え、上下左右にゆっくり股関節から動かす
もう片方の足も1から4を同様におこなう。ストレッチの間も、十分な呼吸をおこなっているか、確かめながらおこなう。

<胸をひらく>
ヨガブロックが2つあれば、より効果的にポーズを行えます
1.頭の真下にヨガブロックを横向きに置く、もう一つは背中の上方、背骨に沿って縦にヨガブロックを置く
2.2つのヨガブロックの上に、仰向けになり、両手は体の横、または頭の上へ
3.目を閉じ、ゆっくりと呼吸を行う。3分ほどやってみましょう(胸が開いているので、深い呼吸ができます)

<股を開いたチャイルドポーズ>
1.縦長に置いたマットの下方に正座。背筋を伸ばして座る。5回ほどゆっくり呼吸
2.そのまま股をマットの幅に開き、背筋を伸ばしたまま、両手でマットの前方に這うように進む
3.かかとが離れそうになったらそこでストップ。体全体をべたっとマットへ
4.おでこをマットにつけ、首の後ろを感じながら、5回呼吸

<動く赤ちゃん>
1.両手(指先から肘まで)をマットの上に休めたまま、体をゆっくり左右に傾ける
2.両手(指先から肘)を固定した状態で、上半身全体を使ってゆっくり円を描く
ここでも呼吸をコンスタントに行う

ここまできたら、次は猫のポーズ、ダウンワードドック(下を向いた犬のポーズ)などでさらに体をほぐします。

毎日10分でできる体のほぐし。体への変化を楽しんでみませんか。

夏はラクダ

ボストンは夏真っ盛り。

日差しは強くても、高温多湿の日本の夏に比べるとかなり過ごしやすい感じがします。

それでも、室内外の気温差や冷たいものを食べ飲み過ぎたりして、夏特有の内臓の不調やだるさを感じたりすることもあるでしょう。そんなときにおススメなのがラクダのポーズです。

① 腰幅に開いた両膝をマットにつく

(ラクダのポーズがに初めて挑戦される方、ポーズに慣れていない方は、つま先を立てておくとよいでしょう)

② 息を吸いながら片手を大きく後ろに回し、手のひらをゆっくりかかとに置く

(首が反らないように、あごをよせたまま行う。肩甲骨もよせる)

③ 両手の手のひらがかかとに届き、安定したらゆっくり首を反らせる

ここでゆっくり腹式呼吸をします

ラクダのポーズは首や腰に負担が大きいポーズです。痛みのある方、痛めやすい方は控えておきましょう。

その場合には、①のあと、両手を腰においたまま首をゆっくり天井へ。ゆっくり呼吸します。

眠気覚ましや集中力の向上にもおすすめです。もちろん、お腹やおしり、背中の引き締めにも効果的です。

それにしても、ラクダって不思議な骨格をしていると思いませんか。よく見ると結構かわいいお顔ですね。

YOGA-解剖学の視点から①

ヨガのセッションで、体に違和感や痛みを感じるかを質問すると、

「腰痛」をお持ちの方は意外と多くいらっしゃいます。

腰椎(腰を支える骨)は椎間板(骨と骨の間のクッション)を挟み、5つの骨で形成されています。

実は、腰椎には腰だけでなく、大腸、生殖器、足に行く神経をもっています。

腰椎を痛めると、内臓の機能が低下したり足の痛みも出てきてしまうことがあります。

腰椎は「要注意」ですよ!

腰椎を痛めない習慣・腰痛に効果的なポーズとは?

腰椎は、屈曲や伸展への動きはあまり得意ではありません。

例えば重いものを床から抱え上げる、下ろすの動きがこれに当たります。

日常生活を振り返ると、腰椎に良くない動作をする瞬間は意外と多いものです。

腰椎をまっすぐに保った動きは良く、「背筋を真っ直ぐ」とよく言われるのは、理にかないますね。

私は椅子に長時間座るとき、ヨガブロックを腰のあたりに置きます。

そうすると、無理なく姿勢を保つことができます。

腰椎は「側屈」、例えば、三角のポーズねじりのポーズは得意で、軽い腰痛には効果的です。

8月のフリークラスでは、この腰痛に効果的なポーズを詳しく紹介したいと思います。

ぜひご参加くださいませ。

ポーズ間の移行

コアを鍛えるポーズ

先日のフリーヨガクラス(7月3日)では「頑張るヨガ」クラスの要素を組み込み、Vinyasa Yogaのフローを取り入れました。

ここでは、皆さんが苦戦されていたプランクポーズからチャトランガダンダーサナのポーズを復習します。

①プランクポーズ

肩と手首そして肩、骨盤、足首が一直線にし、つま先を立て

胴体を前へ移動する。この時、胴体が落ちないようにする。

②チャトランガダンダーサナ

息を吐き、そのまま水平に体をおろす。

この時、脇が開かないようにする(両腕で体をきゅっと挟むイメージ)

③コブラのポーズへ

①→②を繰り返し、体のコアと腕の力を鍛えましょう!

猫のポーズ

忙しい朝、5分でできる胃腸の回復方法

ヨガのレッスンで必ずと言ってよいほど出てくる猫のポーズ。

YOGA SENSEI BOSTONのレッスンでも、おなじみのポーズです。

この「猫のポーズ」、シンプルだけど実はとってもパワフルなポーズです。

① つ這いの姿勢をとる

ポイント:

腕は肩幅に開き、手が肩の真下にくるように。

足は腰幅に開き、足の付け根が膝の真下にくるように。

(膝が痛む場合は、畳んだタオルを膝に敷くとよいです)

② 吸う息で、ゆっくり天井を見ながら、背中を反らせ、お尻は天井へ

ポイント:腹式呼吸(この時おなかは膨らんだ状態)

②では、首を反りすぎないように注意します

③ 吐く息で、頭をぐっと体の中へ入れ、へそをのぞき込む

ポイント:腹式呼吸(この時おなかはへこんだ状態)

首の後ろの伸びを感じましょう

①~③をゆっくりと5回行う。

この②と③の動きは、背骨に効果的だけでなく、

胃腸などの内臓を刺激するため、胃腸の不調にも効果的です。

前日の食べ過ぎや遅い食事などで、不調を感じる朝は、ぜひ5分お試しください。