ポーズを深める重要な体の部位

手首を痛めないヨガの練習法とは?

ヴィンヤサのフローでのダウンワード・ドッグ(下向きの犬のポーズ)や車輪のポーズ。身体の全体を伸ばすチャンスで、いまいちポーズが身体に効いていなかったり、車輪のポーズでは少しすら身体を支えれない。という経験はありませんか。

今週のレッスンを含め、以前から手首ついて多く質問をいただいていました。手首は、最も痛めやすい部分です。逆に、手をしっかり使えると、ポーズをより深めることができます。今日は、ヨガの準備体操として、簡単な手首のストレッチをご紹介します。

step 1 山のポーズで立つ。
step 2 手の平を広げた状態で胸の前で合わせる。徐々に肘を上げていき、手のひらにしっかりと力が入っていくのを確かめる。手のひら、指の関節、指先まで密着させる。
step 3 手の平を広げた状態で両腕を伸ばし、目の高さまで上げる。手の平は床に向けた状態。ゆっくりと手首から曲げる(「おいでおいで」を手首でする感じ)
step 4 手のひらを返して、(天井を向ける)、ゆっくりと手首から曲げる(step 3の逆)
step 5 テニスボールを片手で握るように、ゆっくりと手のひらを閉じていく。ゆっくりと大きく広げる。
両手首をゆっくり回して、休憩。これを4~5回おこないましょう。
※1つ1つの動作をゆっくり行ってください(呼吸を忘れずに)手首を痛めている方は、決して無理なさらないでくださいね。

実は、私もヨガを始めた頃、手首を痛めた経験があります。プランクからチャトランガ、アッパードッグ、ダウンワードドッグのフローの練習中でした。また、手首に体重がかかりすぎるのは、コアの筋力が不足しているからです。コアが弱いと、体を支える肩などもぐらつき、それが手に負担となるのです。手首のストレッチと同様、コアの強化も意識的におこないましょうね。

いつものレッスンで、ヴィンヤサの前にこの部分をゆっくり練習するのは、正しいポーズ(手を置く場所、力を意識する場所など)を学び、気持ちよくヴィンヤサに入っていただきたいからです。次回のレッスンでこの部分を、いつもより少し意識していただき、手に負担がかかりすぎていないかを観察してみましょう!

ヨガをもっと楽しむために

今日は、皆さまにもっとヨガを楽しんでいただきたく、私が日頃ヨガの練習を通して感じていることをシェアしたいと思います。

規則的にヨガを練習していると、できないアーサナができるようになったり、フローが少しスムーズになったことを感じることができるかもしれません。私の最近の練習では、足首がさらに柔軟になったことで、フローがさらにスムーズになったことを感じることができました。このようなちょっとした変化が、皆さまもヨガを練習される中であるかと思いますが、そのできるようになったことにもっとフォーカスをおいてみましょう。例えば、胸がさらに開けるようになったこと、呼吸が気持ちよくできるようになったこと、チャレンジングポーズが1秒でも長く、また1cm遠くに指先が届き、アーサナの深まりを感じれるようになったことなど、この小さな観察の積み重ねが、ヨガを楽しく、長く、そして効果的に続けることだと思います。レッスンでも、ちょっとした達成感が味わえたら、ぜひ教えてくださいね!

また逆に、できないアーサナがあると思います。そのようなアーサナにどのような意識をもっていますか。「難しい」、「苦手」、「怖い」などでしょうか。もちろん、身体を痛めないように注意が必要だったり、腕の力や、柔軟性がやや必要なアーサナもありますが、そのアーサナに挑戦することに対して、マイナスイメージをもっている方は、そのイメージを取り除くと、少し進歩が感じれるかもしれません。挑戦して、ちょっとしたプラスの変化を感じれるように意識をもっていきましょう。

脳とメンタルに関連したお話ですが、実はこの「潜在意識 (subconscious mind)」は、日常生活の意思と行動の決定に大きな影響をもたらします。なんだか、大きなことのように聞こえますが、「何を食べる」、「誰と会う」などの小さな選択を行う際にも、当てはまります。脳には、意識(理性に左右されるもの)と潜在意識(感情に左右されるもの)とあり、行動の結果は潜在意識が鍵を握っているのです。「前向きなメンタルは思考を変え、その思考は行動を変える」とよく言われますが、できるだけ前向きな気持ちをもっていたいですね。そして、ヨガや瞑想は、身体だけでなく、心にもよい効果があります。ぜひ、楽しみながら続けていきましょう。